独自路線を突き進む
レトロな隠れ家珈琲店
え?ここで合ってるのかな・・・?徳島県美馬市、文化的な古民家が立ち並ぶうだつの街並み内にあるカフェ「ワタル珈琲」。その入り口は、立ち入るのを躊躇するほど奥まったところにあります。手書きの黒板がポツリポツリと目に入る敷石の小道を歩き進めていくと、おばあちゃんの家のような古い引き戸を発見。本当にカフェの入り口なのか疑わしい佇まいですが、勇気を出してガラガラっと戸を滑らせると、電球色の暖かい光が溢れる木の空間が!そして「いらっしゃいませ」の一言。よかった、ここで合ってた・・・!と初来店の人は肩を撫で下ろすことでしょう。
お客さんを引きつける、ひねりのある
メニューと店主のキャラクター
そんな超隠れ家古民家カフェは、元和菓子職人の名物店主の亘(ワタル)さんがひとりで営む小さなお店です。メニューには「酒粕チーズケーキ」や「豆腐と抹茶のガトーショコラ」など、亘さんの経歴ならではの和の要素が散りばめられています。「普通のスイーツよりちょっとひねった方がお客さんが喜んでくれるので」と、もっともらしく説明してくれた後に「本当は豆腐とか入れないほうが旨いんですけどね!」と衝撃の捨て台詞を口にする亘さん。さすが名物店主、自分のキャラクターにまでひねりを効かせています。
ここまで読んで頂いて分かる通り、ワタル珈琲は建物も店主もメニューも独自路線。加えてSNSの投稿も普通じゃありません。紙に甲斐性のないひと言を書いて扉に貼った「張り紙芸」の投稿は徳島のカフェ業界で密かに話題を呼んでいます。この投稿、よく見ると下のほうに休業日がチラッと書いていて一応休業告知の程を成しているのです。
「カフェのお休みを知らせるだけの投稿は大多数の人には関係のない情報。せっかくなら目にしたときクスッと笑ってもらえるようにしたい。」と休暇の前には決まっておかしな張り紙の投稿をしているそうです。
アデリアレトロとの出会い
実はワタル珈琲はアデリアレトロのInstagramでも度々撮影場所として登場しているお店。撮影用の飲み物を用意していただいたり、実際にアデリアのグラスを使ってお客さんに飲み物を提供してくださったりと親交の深いお店なのです。
ワタル珈琲とアデリアレトロとの出会いは今年4月、石塚硝子の元社員がたまたま徳島に移住したことがきっかけです。店の雰囲気に惹かれて常連客となったアデリアレトロInstagram担当の元社員が、元々70年代の音楽やファッションを好む亘さんと意気投合。そのご縁で今回の取材も受けていただきました。
亘さん:現代のシンプルで洗練されたデザインも良いですが、高度成長期時代のデザインはそれぞれ癖や愛嬌があってデザイナーの特徴や愛を感じます。アデリアのデザインは特にそれを感じられ、ウチの様なレトロかつ個性を出さないといけない個人店には持ってこいのブランドだとおもいます。
店としても個人としても今後も注目したいですね。
ワタル珈琲×アデリアレトロ
普段でもお子様用ドリンクの提供にアデリアレトロの台付きグラスを使ってくださっているそうですが、今回は特別に、新発売の「脚付きグラス」の野ばなと「ゾンビーグラス」のラプソディーに合うドリンクを作っていただきました。抹茶オーレは柄が引き立つ素晴らしいグラデーション、コーヒーフロートは転げ落ちそうなほど大きなアイスがゴロっと乗ったお茶目な出来栄えです。
今回の訪問先
ワタル珈琲
- 営業時間
- 11:00〜17:00
- 定休日
- 木曜日+不定休
- 席数
- 16席(禁煙)
- 住所
- 徳島県美馬市脇町大字脇町87
- TEL
- 090-3941-6838