
2025年6月16日
「家族みんなで使いたい!」ファンの声から生まれた『つよいこグラスL』開発者インタビュー

食育を応援するガラス食器として長年愛されている「つよいこグラス」シリーズに、待望のLサイズが加わりました。今回は、その開発を担当したデザイナーのKさんに、新サイズ誕生の背景やこだわりについて話を聞きました。
「ファンの声を形に」から始まったプロジェクト
Q: Lサイズ開発のきっかけを教えてください
「つよいこグラス」は、小さな子どもでも使いやすいように、Sサイズ・Mサイズのグラス2種類とボールというラインナップで展開していました。しかし、ADERIA公式Instagramで「つよいこグラス」ファンの皆さんに向けて新商品開発に関するアンケート調査を行ったところ、「もう少し大きめのグラスが欲しい」「大人も一緒に使いたい」といったコメントを多数いただいたんです。この結果から、「つよいこグラス」を大人も一緒に使いたいというニーズもあることが分かりました。
― ファンの声が反映されたんですね。
はい。「つよいこグラス」シリーズのラインナップとして、「取手の付いた小皿」も検討していたんです。しかし、新商品開発に関するアンケート調査では、「ガラスの小皿が欲しい!」という声はあまり多くなく、それよりも、大きめのグラスの要望が多数寄せられたんです。この声を受けて、Lサイズのグラスを作ることで「つよいこグラス」が家族みんなで使えるシリーズになれば、食育においても大切な「共食」(家族で会話をしながら食事を楽しむこと)にも繋がるのではないか、という考えが生まれ、「それじゃあ作ってみようか」という話が社内で自然と持ち上がりました。
試作から改良を重ねたフォルムと容量

Q: Lサイズにする上で工夫した点は?
子どもにも大人にも「使っていて心地良い」と思ってもらえるグラスを目指して検討を重ね、グラスの容量は240mlに決定しました。このサイズなら、Mサイズを小さく感じ始めた子どもでも、大人が普段使いする際にも十分な容量だと感じていただけると思います。
容量が決まってからは、“持ちやすさ”や「つよいこグラス」らしい“かわいらしさ”が感じられるプロポーションを追求しました。グラスの形状モデルは、3Dプリンターで試作しました。実際に手に取って試しながら、技術部門とも連携し、コンマ数ミリ単位の改良を重ねながら、子どもの手にも大人の手にも馴染むかわいらしい形に仕上げていきました。
「ガラスで飲むって、おいしい」そんな体験を小さなころから

Q: つよいこグラスの良さって何だと思いますか?
私も2人の子どもがいて「つよいこグラス」を使わせています。その一番の理由は、私自身が何かを飲むときに「グラスが一番美味しい」と感じているからなんです。樹脂製のコップは確かに割れないので子どもに安全ですが、匂いがつきやすかったり、冷たい飲み物を飲んでも何だか心地よくない。もともとの「つよいこグラス」の開発のきっかけを与えてくださった食育指導士で保育士の中西郁代さんの言葉の通り、子どもは毎日の食事の中で、その小さな手や唇を通じて色々なことを感じていると日々実感しています。
だからこそ、「飲み物が一番美味しいと感じられるグラスで飲む経験を、小さな頃からしてほしい」という想いから、「持ちやすさ」や「丈夫さ」にこだわった「つよいこグラス」を、わが子の“人生で最初のグラス”としてプレゼントしました。
丈夫さが売りの「つよいこグラス」ですが、子どもが使うときは必ずそばで見守るようにしています。すると、「両手で持とうね」とか「置く時は優しくね」といった具合に、自然とコミュニケーションが生まれるんです。絶対に割れないグラスではないからこそ、物を大切に扱うことを学ぶ良い機会にもなっていると感じています。
終わりに

「つよいこグラスL」は、親子で一緒に使えるグラスとして誕生しました。日々の食事の中で“本物”に触れる心地よさを家族で体験していただき、お子さんの豊かな感性とともに親子のかけがえのない時間を育んでいただけたら嬉しいです。
それでは次回の更新もお楽しみに!